職場のメンタルヘルスを支援する「事業場外資源によるケア」とは

職場のメンタルヘルスを支援する「事業場外資源によるケア」とは
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井上直哉

心理とスピリチュアルの専門家
1989年大学に進学中に独自に体外離脱の研究を行い、自ら離脱体験をもつ。医療機器メーカーに就職後、2001年に心理療法家として独立。3,000人以上のセラピー実績を持ち、年間20回以上のセミナーを全国で開催。2010年に株式会社ヒーリングアースを設立。現在では経営の傍ら個人セッション及びセミナーをこなしながら執筆活動に励む。オフィシャルブログは年間300万人が訪れる。
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こんにちは。
心理とスピリチュアルの専門家 井上直哉です。

今回の記事では「産業カウンセラー」や「心理アドバイザー」として、職場のメンタルヘルスを支援する「事業場外資源によるケア」について、お話しします。

職場のメンタルヘルス担当になった方の中には、「事業場外資源によるケア」と言われても、ピンとこない方も多いでしょう。

例えば、会社のメンタルヘルスに関して、どんな社外専門家がおり、どのような施策があり、どうすれば効果的に活用できるのか。

今回の記事では、そんな「事業場外資源によるケア」について学び、どうすれば社外専門家を活用して、職場のメンタルヘルスを改善できるか、その点をお話ししていきます。

 

事業場外資源によるケアとは

事業場外資源によるケアとは

まずは基本的なところから始めましょう。それは「事業場外資源によるケア」という言葉は、どのようなことを意味するのか。

その点から簡単にだけ説明したいと思います。

 

会社の職場のメンタルヘルス対策の始まり

2006年3月(平成18年3月)に、厚生労働省は労働者の心の健康を憂慮し、「労働者の心の健康の保持増進のための指針」を公示しました。

これは、国が国内の事業者に対して、社員の心の健康維持に努めなさいと、具体的な指示を出したことを意味します。

それにより、労働安全衛生法第69条にもとずいて、各企業は職場におけるメンタルヘルスへの取り組みを行うこととなったのです。

それまでの経緯については、こちらの「会社や職場のメンタルヘルス対策|初めての担当者のための取り組み方」で詳しく解説しています。

労働安全衛生法 第七章 健康の保持増進のための措置

第六十九条:事業者は、労働者に対する健康教育及び健康相談その他労働者の健康の保持増進を図るため必要な措置を継続的かつ計画的に講ずるように努めなければならない。労働者は、前項の事業者が講ずる措置を利用して、その健康の保持増進に努めるものとする。

中央労働災害防止協会引用:労働安全衛生法 第七章 健康の保持増進のための措置

 

社員を守る「4つのケア」とは

厚生労働省が告示した、この「労働者の心の健康の保持増進のための指針」には、職場におけるメンタルヘルスを推進するための基本的な考え方として「4つのケア」があります。

「4つのケア」を簡単に申し上げると、それは下記の通りです。

  • メンタルヘルスに関する教育
  • 職場環境の改善
  • 心の不調への対応
  • 職場復帰への支援

これらの対策を、企業は率先して取り組む必要があり、そのために社内対策として、メンタルヘルス推進担当者を設置するなど、社内の環境を整備してきました。

さらには、事業場外資源によるケアとして、社外専門家を活用して取り組むこととなったのです。

 

事業場外資源とされる社外専門家とは

そんな事業場外資源とされる社外専門家によるケアですが、具体的には下記のような人たちが専門家として対象となります。

  • 産業カウンセラーや心理専門家
  • 産業医

産業医は、労働者50名以上の規模の事業場であれば、1名は選任する必要があります。

産業カウンセラーや心理専門家については、特に規定は無く、事業場の判断で登用し、職場のメンタルヘルスの支援を依頼することとなります。

厚生労働省が行った「産業医等で構成される事業場外組織(外部専門機関)のあり方の論点ごとの整理」では、実際に多くの企業が、事業場外資源によるケアとして、カウンセラーを活用していることが解ります。

 

なぜ事業場外資源によるケアが必要なのか

なぜ事業場外資源によるケアが必要なのか

社外専門家というと、どうしても産業医などと考えがちですが、実際には産業医はもちろん、心理の専門家としてのカウンセラーなどの存在がとても重要になってきます。

職場のメンタルヘルスを、心理的な知識と技術をもって支援するのが、事業場外資源によるケアなのです。

 

不足しているのは軽度の心の問題への対処

社員から、心の不調に関する相談を受けたメンタルヘルス担当者は、カウンセラーなどの社外専門家からの支援が無ければ、多くの場合そのまま産業医へと相談することとなります。

ですが必ずしも、産業医の先生の専門分野が心療内科や精神科とは限りません。

そのため、ほとんどのケースでは必要に応じて専門医を紹介され、通院することとなります。

このようなケースで不足しているのが、心理の専門家による事前のカウンセリングや、セルフケアによる対処です。

 

初期の問題はセルフケアで対処可能

実は、眠れないとかノイローゼ気味などの軽度の心の問題であれば、セルフケアを指導することで改善が促せるものです。

比較的多いのが、そんな仕事が頭から離れないために、心の「ON」「OFF」の切り替えが出来ず、休日に休めないという問題です。

私はそんなケースには、こちらの「仕事のストレス解消法!プライベートで仕事を忘れて考えない方法」のような指導を行い、改善を促しています。

さらには必要に応じて、カウンセリングや心理療法を施すことにより、不調を改善させることが出来るのです。

心理の専門家にさえ相談できれば、医療機関に通院する前に、出来る対処法が沢山あります。

 

心理の専門家によるケアの種類

心理の専門家によるケアの種類

では実際に、社外専門家による職場のメンタルヘルスへの支援とは、どんなことが出来るのか見てみましょう。

これを見ていただくと、事業場外資源によるケアでどんな取り組みが出来るのか、具体的にお解りいただけると思います。

 

セルフケアの指導

先ほどの、仕事のストレス解消法でも解るように、具体的な対処法さえ学べば、多くの人が自分の心をセルフケアしていくことが可能です。

最近では、こちらの「南会津中学校で『中学生のためのマインドフルネス瞑想講座』を開催!」でも紹介したマインドフルネス瞑想を、セルフケアに取り入れているビジネスマンも多くいます。

マインドフルネス瞑想は、もともとがGoogleの人材育成プログラムで有名になった瞑想法ですから、特に男性には興味を持たれる方が多く、取り入れやすい方法です。

なおかつ、寝る前の生活習慣として取り入れれば、深い睡眠が出来、日常生活の中でストレスを解消していくことも可能です。

メンタルヘルスにおけるセルフケアとは、心理の専門家からセミナーなどで具体的に学ぶべき対象法なのです。

 

心理カウンセリング

カウンセリングというと、多くの人が悩みを相談して聞き取ることだと考えがちすが、心理の専門家によるカウンセリングはに、自己成長を促す効果があります。

簡単に申し上げれば、会話の中で内観を促すことにより、ストレスの解消を促しつつ自分の問題に気付き、心を整理していく一連の過程を含んでいるのです。

ですから、心理的なカウンセリングは、産業医による症状の聞き取りや、看護師による相談の聞き取りとは、全く別次元のものだといえます。

これは正確には「来談者中心療法」と言われる、体系化された心理療法の一つであり、心理セラピーとしての取り組みなのです。

 

アロマやレメディでの対処

これはどちらかと言えば、女性に好まれる方法ですが、アロマテラピーなど芳香療法を日常に取り入れて、セルフケアを行うのも有効です。

アロマテラピーで用いられる精油の中には、リラクゼーションを促すものや、集中力を高めるものなどもあり、ストレスの解消にはとても効果的です。

さらにはイギリス発祥の、メンタルヘルスケアの方法でもある、フラワーレメディを利用すれば、なおさら心の回復は早まるでしょう。

職場のメンタルヘルスについての支援と考えると、どうしても形式的な取り組みを考えがちですが、そんな自然療法も事業場外資源によるケアとして取り入れることが可能です。

当社ではこちらの「マイアース出張講座のご案内」でも紹介するような、アロマテラピーによるセルフケアも積極的に実践しています。

 

心の緊張を解す心理療法

さらに高度な専門知識をもつ心理の専門家であれば、必要に応じてサイコセラピーとされる、心理療法を実践していくことも可能です。

心理セラピーなどと聞くと、日本ではまだ身近に感じられないかもしれませんが、米国ではビジネスマンのほとんどが、特定のセラピストについて、メンタルケアに取り組むのが一般的です。

そこまでの専門的な技術をもち、さらに日本の社内事情に精通しているセラピストは、まだそれほど多くは無いといえるでしょう。

ですが、そんな事業場外資源によるケアを活かすことで、なおさら職場のメンタルヘルスを支援していくことが出来るのです。

 

事業場外資源を活用する上の考え方

事業場外資源を活用する上の考え方

ここまでの内容をご覧にただければ、職場のメンタルヘルスの支援に、事業場外資源によるケアを取り入れることが、どれほど役立つかお解りいただけたことでしょう。

でももしかしたら、まだどこかでイメージできにくい部分もあるかもしれません。ですから、最後にこんなお話をして終わりにしましょう。

 

解りやすいプロスポーツチーム

例えば、プロのスポーツチームには、必ず専属のスポーツトレーナーがついています。

彼らは決して、身体を痛めたり違和感があるからと言って、すぐに医師の診断を受けて通院したりしません。

まずは専属のトレーナーの力を借りて、自らの肉体の状態を把握し、時間をかけて試合に復帰できるように取り組むものです。

肉体の専門家であるトレーナーと、しっかりとコミュニケーションを取りながら、協力し合って回復させていきます。

基本的な考え方は、それと全く同じです。

 

会社とは1つのプロチーム

会社といえば、まさにプロのビジネスマンの集団であり、それぞれの技術や能力よって会社に貢献していく、1つのチームだといえるでしょう。

そんな彼らが不調を訴えると、すぐに医師の診断を受けて、通院を始めてしまうのが、現在の日本の職場のメンタルヘルスです。

そう考えればもうお解りのように、本来ならそこに、有能なトレーナーとしての心理の専門家がおり、状況に応じた支援をする必要があります。

それを同じ会社の一員ではなく、社外の心理に精通した専門家にすることによって、初めて中立な立場からのアドバイスが得られるのです。

それが事業場外資源によるケアの、最大のメリットだといえるでしょう。

 

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