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こんにちは。
心理とスピリチュアルの専門家 井上直哉(@my_earth_naoya)です。
季節も春を迎え、3、4月になると、人の移動が多い時期にもなります。
そんなこともあるのか、先日2件ほど会社を辞めたい方から相談を受けました。人が動けば、同じ会社にいる人も気持ちがざわつくものです。
相談された2件とも、会社を辞めたいのに辞めれないという相談でした。片方は労働契約書も結ばれていないパートの人ですし、もう一人は名前の通った会社の社員でした。
私は2人に同じことを話しましたが、今回のブログでは、そんな会社を辞めたいのに辞めれない人が知るべき、大切な3つのポイントをお話ししておきます。
私自身、会社を辞めて独立した人間ですから、その時にどのように考えたかも含めて、お話ししておきましょう。
私がいた会社で起きた変化

私自身、もう16年ほど前に会社を辞めて独立していますが、私のいた会社もある時から、どんどん方向性が変わって、会社を辞めたいと思う人が増えていきました。
それはあのバブルが崩壊して、成果主義が叫ばれだしたころからです。
成果主義が会社と社員にもたらしたもの
私が以前に勤めていた会社では、仕事とは別に資格取得による評価があり、多くの人が辞めたがっていました。
その会社ではバブルの崩壊と共に、年功序列は崩れ、アメリカ式の成果主義が取り入れられました。
その時代では、最先端の人事評価としての取り組みだったのでしょうが、それと共に会社では鬱になり、出社できない人が増えていきます。
鬱になって精神科にいけば、お医者さまから「君もあの会社かい」と呆れられる始末です。
自主活動という名目のノルマ
仕事が忙しく遅くまで残業して家に帰り、さらには資格を取るために家で勉強するのです。ハッキリ言ってそれはやりたい事ではなく、させられていること。
でもやらなければ、周りから置いていかれるという不安で、誰もが追い詰められていきます。
最初から昇給や給与への評価として、資格の取得が含まれている時点で、それは個人の意思で勉強することではありません。
個別に立てる年間計画で、上司から資格取得の目標を求められるのですから、殆どノルマと同じです。ですが会社としては、勉強するもしないも自由だというのが建前です。
会社にいて未来が見えなくなる時
コスト削減の声掛けと共に増えていく派遣社員の人たち、もちろん彼らに一生懸命教育しても、長く会社に残ってくれる訳ではありません。
毎週のように、地域の求人広告に掲載される、自分の会社の派遣社員を集める求人。
その会社に自分の未来を預けろとか、希望をもてとか、上を目指せてと言われても、正直難しいでしょう。
とうの上司の大半は、定年前に役職を失い、平社員と一緒に肩を並べて仕事をしているのです。
これがこの会社にいて見えてくる自分の未来かと、誰もが落胆していました。
トップの方針と共にガラリと変わる会社
私はその会社で成果主義が導入されてまだ間もない頃に、自分でやりたいことが在り、その会社を辞めました。ちょうど30歳になる年です。
辞めた私が言うのも何ですが、その頃までは、社員一丸となって仕事に取り組む本当に良い会社でした。
確かに仕事は大変でしたが、社員全員が世界で一流の医療機器に携わっている自負もあり、本当に良い人ばかりの真面目な会社でした。
でもそんな会社も、トップが変わり方針が変わることで、ボロボロになっていったのです。
残っていた私の同僚の何人かは、病院に通いましたし、勤務できずに家に引きこもり、辞めることになった人もいました。

会社を辞めたくても辞めれない理由

さて、話を本題に戻しましょう。先日、私のもとに相談に来た彼も、ある意味、私がいた会社と同じ悩みを持っていました。
それは会社の上司が変わったことで、方針が大きく変わり、同じように悩んでいたのです。
人が会社を辞めたい理由とは
以前にも「転職や独立で成功するスピリチュアルな方法!仕事を辞めたい人は必見」で書いたように、自分のやりたいことが在る人は、辞める時に考えることは在っても、悩みませんし、即行動に移します。
ですから、会社を辞めたくても辞めれないでいる人は、基本的に会社に不満があって辞めたいと思っている人です。
そして辞めたくて悩む人が持っている不満は、これらの項目に当てはまるでしょう。
- 上司など人間関係が嫌で
- 仕事のノルマがきつくて
- 忙しくて休みが取れない
- 給与が悪くて
- 転勤が多くて
辞めたい理由の多くは3つの問題のどれか
特に最初にあげた3つの理由が殆どかもしれません。
給与体系や転勤については、ある程度就職前から解っている条件です。それらの理由で辞めたい方は、入社したら会社がブラックだった、という方ぐらいでしょう。
そして上記の3項目は、職場での移動や、会社のトップが変わることで、大きく変わり易いものです。
先日までは会社で楽しんで仕事が出来ていたのに、上司が変わったとたんに職場の雰囲気が変わることは、本当に良くあることです。
職場での人間関係の問題は、以前にこちらの「職場の人間関係で悩む女性のスピリチュアルな原因と改善法」でも紹介したように、大きなストレスの原因といえます。
彼が会社を辞めれない理由
相談に来た彼が言っていたのも、直属の上司が変わったことによる方針転換や、社内でのゴタゴタでした。
私がそんな彼の話をきいていくと、いくつかのポイントが見えてきました。それはその会社を辞めたくても辞めれない具体的な理由です。
整理するとこんな理由からです。
- 前の上司にお世話になったので申し訳ない
- 上司や同僚から強く引き留められている
- 30代も後半で転職が心配
- 別な職種に興味があるが経験がない
- 収入が無くなることへの心配
以上の5項目です。
きっと会社を辞めたくても、辞めれない人のほとんどが抱えているのも、これらの悩みでしょう。
家族の理解と主として背負う責任
彼は幼稚園に通う娘と、奥さんとの3人暮らしですが、やはり子供がいれば会社を辞めることを躊躇するのも当然のことです。
家族を養う身であるがゆえに、自分だけの思いで動くことも出来ないでしょうし、実家のご両親や兄弟から止められるのも当然です。
それは以前に「一家の大黒柱とは何を意味するのか?スピリチュアルな役割について」でも話した、年齢を重ねるごとに増えていく、家族を養う主としての責任だと言えるでしょう。
ですが意外なことに、話を聞くと彼の奥様は、彼が会社を辞めて転職することに賛成でした。
奥さん自身が正社員として勤めをしていることもあり、経済的には何とかなると考えられてたようです。遅くまで仕事をして疲れてくる彼を見ていて、会社での愚痴を聞くたびに、疑問を感じていたようです。

会社を辞めたい人が知るべき3つのこと

後にユング心理学を創設した、スイスの精神科医であり心理学者のユングは、そんな人の人生が青年期から中年期へと移る年齢を「人生の午後(人生の正午)」といいました。
今までの人生を振り返って、再評価する時期であると語っています。その人がこのまま人生を送るのか、心が揺れ動く時期です。
私はそんな彼に3つのアドバイスをしました。アドバイスというよりも改めて、彼が意識すべきことを伝えました。
1、会社の権利と社員の権利

2、自分が責任を持つべきこと

君は会社のことを心配したり、同僚や部下が大変な思いをするんじゃないかと心配しているけど、もし君が辞めることで会社が困るなら、それをどうにかするのが上司や経営陣の仕事なんだ。
君が与えられた仕事をするのと同じで、その仕事をすることを経営陣が嫌がっているからと言って、君が犠牲になる必要は無い。
君が抜けた穴を何とかするのが、彼ら経営サイドにいる人の仕事なんだから、君がそれを心配することはないよ。
それに君が同僚や、部下の人生の心配をする必要もない。それは彼らの人生であり、彼らが自分で責任を持って対応すべきことだからね。
君が心配すべきなのは、唯一君の家族を養っていくことであり、それは君が責任を持ってすべきことだよ。
3、選択をするときの判断基準

ちょっとイメージしてごらんよ、もし君の人生が今日で終わるとしたら、君は後悔せずにこの人生を終えられるだろうか?
自分が生きてきた人生に納得して、満足して死を迎えることが出来るだろうか?もし満足できるなら、今の人生のままで良いんじゃないかな。
でももし、今死を迎える直前に、なんでやりたいことをやらなかったのかと後悔するなら、君はやりたいことをすべきだよ。
結局のところ、君が人生を終える時に、君のそれまでの人生を評価するのは君自身なんだ。それに人生を評価する時には、その人生で「成功」したか「失敗」したかはさほど重要ではないんだよ。
生きたいように生きれたのか、それともできなかったのか。それだけなんだよ。

会社を辞めたいけど辞めれない人

彼は真剣に話を聞き、そして帰っていきました。彼がどの様な選択をするのか、あとは彼氏自身で決めることです。
会社を辞めても辞めなくても苦労はする
私が彼に話したことは、ただ彼の思い入れやしがらみがあったところを、明確に整理しただけです。そして本当に自分が何を望んでいるのか、見つける機会を与えました。
後は彼自身で、自分の気持ちに正直に決めることです。結論を言えば、転職や独立をすれば少なからず苦労はあります。
ですが、自ら覚悟して望んでする苦労と、望まない苦労をさせられるのには、雲泥の差があるのです。
前者は挑戦であり喜びですが、後者は負担であり苦痛でしかありません。同じ時間を生きるなら、どちらが良いのかという問題なだけです。
それぞれが権利を持つから会社が機能する
私は自分自身、8年間を社員として勤め、16年前に会社を辞めて独立しています。それから16年間、自分で会社を経営してきて、何人かの人が私のもとで共に働き、去っていきました。
自ら去る人もいれば、私が解雇を告げて去ってもらった人も居ます。そんな自分の経験を振り返って思えることは、経営者も社員も同等なんじゃないかなと言うことです。
経営者には解雇する権利があり、社員には辞める権利がある。
だからこそ経営者は、社員がここで働きたいと思える会社を作り、会社に貢献して欲しいと思うし、ましてや解雇せざる得ない状況には、したくないと思います。
そして社員なら、この仕事で会社や仲間に貢献しながら、家族を養いたいと思うし、ましてや解雇されるような状況には、なりたくないと思うのです。
誰もが自分で人生の責任を取る
結局のところ、会社を辞めたくても辞めれない人は、自らが最優先にすべき大切なものが、解らなくなっているのかもしれません。
いつの間にか部下や同僚を背負い、上司を背負い、会社を背負い、自分が行使できる権利さえも見失い、振り返れば家族を蔑ろにしていると感じるのです。
だからこそ会社に勤めていても、自分と家族を最優先に考えるべきだと私は思います。
そしてその上で、会社に対して出来ることをすればいいのです。残念ながら会社も上司も同僚も、そして家族さえも、あなたの人生の責任は取ってくれません。
最終的には誰もが自分自身で、自らの人生の責任を取るのです。
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君が、お世話になった前の上司に申し訳ないというのは解る。新しい上司や経営陣からの引き留めがあり、自分が辞めれば、その会社が困るだろうということも良く解る。
でもそれで君が会社を辞めることを躊躇するなら、改めて知っておくべきことがあるよ。
君に会社を辞める権利があるように、会社には君を辞めさせる権利(クビ)がある。どちらの権利も対等なもので、揺るがないお互いの権利なんだ。
君がいくら会社に居たいと言っても、会社からクビだと宣告れれば、君は辞めざるを得ない。それと同じなんだよ。だからこそ、君が辞めたいと思っているなら、その権利を行使することを躊躇してはいけない。