
井上直哉
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こんにちは。
心理とスピリチュアルの専門家 井上直哉(@my_earth_naoya)です。
先日、ネットのニュースを見ていたら、男女差別について抗議する男性の記事が目に留まりました。
内容を簡単に説明すると、女性専用車両について抗議して、わざわざその抗議のTシャツを着て、女性専用車両に乗車する男性のグループです。
私個人としては、それは女性に譲ればいいのにと、安易に思ってしまうのですが、彼らにしてみたら、譲れない思いがあるのでしょう。
それと同じように、色々な女性と話しをしていても、日本はいまだに男尊女卑の社会だと、憤りを語る人にも出会います。
多くの場合、それらの話しを伺うと、会社での仕事や待遇について格差を感じている人や、家庭における男性の家事、育児への不参加に不満を感じている人です。
今回はそんな、現代の日本社会における男尊女卑や男女差別について、スピリチュアルな視点から考えていきましょう。
<目 次>
カウンセリングの勉強会での出会い

もう16年ほど前の話です。私がカウンセリングの勉強をしていたころに、この男尊女卑について考えさせられる、衝撃的な出来事がありました。
それはカウンセラー同士で行うグループワークでの出来事でした。
産業カウンセラーの勉強をしていたころ
私が「産業カウンセラー」の勉強のために、仙台に毎月のように通っていた頃です。
同じクラスには80名ほどの受講生がおり、7ヶ月ほどかけて月に何度も集まり、カウンセリングの勉強をしていました。
その当時の「産業カウンセラー」の資格は、厚生労働省が認定する資格として人気があり、そのクラスも定員の倍以上の募集のなかから、志望動機などにより選ばれた、半数の人達が集まって共に学んでいたのです。
年代も20代前半から定年間近の人たちまで、もちろん業種も様々、ですがカウンセリングに対する思いはみな同じで、とても真剣な学びの場でした。
グループワークでのある女性との出会い
以前にこちら「中学生のLINE(ライン)いじめ問題における心理的な原因と対応策」でもお話ししましたが、この産業カウンセリングの勉強の中でも、グループワークとして、エンカウンターグループワークを行います。
それはあらかじめ、話し合う項目が決められたワークでは無く、ベーシックエンカウンターと呼ばれる、10名ぐらいが円座を組んで、自由に話し始める本格的なグループワークです。
そんなエンカウンターグループで一緒になった人たちの中に、一人の40代半ばの女性が居ました。
身なりもきちんとした小柄な女性で、上下が揃った小豆色の服を着て、見るからに背筋を伸ばしたきちんとした佇まいです。
エンカウンターグループで話されたそれぞれの思い
私は最初、その女性を特に気にもせず、10名ほどで自然と始まった会話を聞いていました。
そこでは、参加者それぞれの仕事や家庭のこと、カウンセリングを学ぶ切っ掛けなどが、話題になっていたのです。
カウンセリングを学びにきた以上、誰もが何かしらの思いをもって参加しています。
その切っ掛けの多くは、それぞれが今までの人生で味わってきた、苦しみや辛さであり、それによって悩み模索してきた心の過程です。
守秘義務が本音での話し合いを促す
そのグループの中には、本当に色々な境遇の方がいました。有名企業の人事部長として、リストラする役割を担い、自らも疲弊して会社を辞めた人。
看護師としてホスピスに勤め、カウンセリングの勉強をする必要性を感じた方など、もちろん会社の指示で思いもよらず参加することになった人も居ました。
このグループワークでは、個人のプライベートな話しにもなるので、全員が守秘義務をもって参加します。ですからみんな、安心して自分の境遇を語ることが出来るのです。
そしてそれに対して、周りが感じたことや意見をフィードバックをしていきます。
彼女が語った古いしきたりとしての男尊女卑

一人ずつが、ゆっくりと自分のプライベートな話を打ち明け、それに対して誰もが、寄り添うような言葉を投げかけつつ、そのグループワークは進んでいきました。
そして彼女が話す順番になったのです。
彼女が育ってきた男尊女卑の社会
彼女はおもむろに口を開き語りはじめました。それは自分がとても躾が厳しい家庭で育ったことをです。
昔ながら仙台の旧家で、祖母や母親からは、とても厳格な男尊女卑といえるしきたりを、教え込まれてきました。
女たるもの必ず三歩以上下がって、男性の後に付き従うこと、常に女性として慎ましく身なりを整え、食事も家の主と長男(男子)だけは、他の家族とは違う物が並びます。
実家では、祖母が女性としての立場を統率するかのように厳しく、別な土地から嫁いできた母親も全く頭があらずに、ただそんな祖母の言いつけに付き従っていたそうです。
誰もが言葉を失うほどの彼女の気持ち
彼女はそんな自分が育ってきた境遇を話した後に、うなだれて言いました。

彼女の詰まるような思いに、誰もが驚き、その男尊女卑のしきたりの厳しさに言葉を失いました。
男女差別という慣習による固定観念

私が住んでいる福島県の会津若松市も、昔ながらの城下町で、今でも古い男尊女卑と思われる考え方を、持った人が居ると思います。
そしてそれ以外の土地でも、私が知っている限りで、明らかに男女差別だと言える風潮を持った会社もありました。
私自身が知る会社の慣習という男女差別
それはもちろん、雇用契約書や就業規則には書かれていない男女差別であり、いわゆる慣習といわれれうような風潮です。でもその実態は、ほぼ強制ともいえるものでした。
代表的なものでは、女性は結婚したら退社すべきだという考え方であり、社内結婚ならなおさらそれを厳しく咎められていました。
私の親しくしていた友人は、その会社の第一線で技術者として活躍ていましたが、しばらくして社内恋愛をし、上司や同僚から祝福されて結婚をしました。
ですが、どうしてもその慣習に納得がいかず、夫婦で会社に残る選択をした結果、彼の昇進はそれ以降なくなったのです。
グループワークの参加者からの声
彼女の身に詰まるような話しを聞き、そのグループワークの参加者からは、色々な意見が出ました。それは例えば。
ある男性は、『そうは言っても、現代の日本社会を見渡せば、女性が活躍している看護師や保育士、美容師の仕事もありますよね。そんな卑下することは無いんじゃないですか?』と話し。
ある女性は、『確かに男性優位の風潮はあるけど、でもあなたがそんな古い考えに従う必要はないよ!』と励まし。
ファシリテーター(※)の女性は、『人は生まれながらに平等なんですから、そんなに女性であることを、否定的に考える必要は無いと思いますよ。』と語り掛けました。
誰もが、彼女が男尊女卑の考え方から抜け出し、自分の存在を尊重できるようにと、心から励ましていたのです。
ファシリテーターとは、カウンセリングの実績を持った熟練したカウンセラーで、そのグループの話題や雰囲気をコントロールしながら、お互いの会話がバランスよく交流し合うように促していく、調整役としての役割を果たす人です。
男尊女卑の固定観念という心の呪縛
でもその周囲の意見を聞いても、彼女の中の男尊女卑の呪縛を、取り去ることは出来ませんでした。
彼女は確かに、周りの人の意見を聞いていましたが、最終的には自分が女である以上、仕方ないことだと思って諦めていたのです。

みんながどんなに優しく励ましても、その諦めと自己卑下の気持ちから抜け出すことが出来ずに、グループは次第にやりようのない、否定的な雰囲気に包まれていきました。
そしてそれを感じ取ったファシリテーターが、全員の気持ちを切り替えるべく、他の話題へと話の流れを変えたのです。
男尊女卑という固定観念からの解放

私はそんな彼女の姿を見ながら、他の参加者の人たちが優しく励ます言葉を、黙って聞いていました。
私が黙って意見を聞いていた理由
私はあえて意見を言わずに、聞き続けていたのです。
なぜならそれは、とてもイライラしていたからです。彼女が否定的に自己卑下を繰り返し、諦めている姿を見ていて、とてもイライラしていたのです。
だからこのイライラしたまま発言することが、彼女のためには成らず、良い結果を得られるはずもないと思い、言いたい思いをグッと我慢していました。
でもついに耐えられなくなり、すでに他の話題に切り替わっているにもかかわらず、言うことにしたのです。
耐えられずに言い放った一言
私は、グループの会話がまだ途中なのに、右手を軽く挙げて遮り言いました。

そして彼女を指さし、大きな声で言い放ったのです。

あなたは一人の人間である前に、一人の女性なんですね!
すると彼女は突然のことに戸惑いながら、自分を指さして言います。

そう、私は一人の人間である前に・・・一人の女性・・・。え??
彼女は突然のことに戸惑いながら、私が言い放った言葉を噛みしめるかのように、何度も心の中で繰り返していました。
自分の中に落とし込んで、その意味を理解しようとしていたのです。
気付きによって崩れ去る固定観念
それから「ハッ!」と目覚めたような表情になると、次の瞬間、私の方を振り返り、表情がみるみる明るくなっていきました。
そう、彼女は気付いたのです。自分が一人の女性である前に、一人の人間であることに。そしてその瞬間に、彼女を長年縛っていた、あの男尊女卑の否定的な固定観念が、崩れ去っていきました。
そう、自分が一人の人間である以上、女性であることに、捕らわれる必要は無いのです。
ただ一人の人として、自由に生きればいいだけのこと。女性である以前に、自分が一人の人として自由に生きて良いことに、改めて気付いたのです。
大切なのは自分を縛る固定観念に気付くこと

私たちの持っている男尊女卑の考え方、そして男女不平等だという気持ち、それはその人自身が持っている固定観念で出来ています。
そしてその固定観念があるがゆえに、その人が見る世界は、女性が虐げられて男性が尊ばれる、そんな社会に映るのです。
この日本社会で女性として活躍する人たち
そもそも考えてもみてください。その同じ日本社会にいても、光り輝いて活躍している女性は大勢います。
彼女たちが本当に、自分が女性であることを卑下して、男尊女卑だと嘆く現実を生きているでしょうか?きっとそんなことは無いですよね。
彼女たちは一人の人として自由に生き、女性である自分を心から愛し、活かせていると思うのです。
そしてあなたの周りにも、同じように女性として、活躍している人がいると思います。
大切なことは自分を縛る固定観念に気付くこと
大切なことは、あなた自身の中に、そんな男尊女卑の考え方に捕らわれてしまう、固定観念や否定的な気持ちがあることです。
あなた自身の中に、男性に対する苛立ちや悔しさがあることであり、あなた自身の現実が、楽しめる自由で幸せな現実ではないことです。
女性であることの素晴らしさを、まだ自分で活かし切れていないことであり、女性である自分を、心から敬うことが出来ずにいることです。
まだ女性としての人生の素晴らしさに、気付いていないだけなのかもしれません。
男尊女卑という考え方のスピリチュアルな真実

男尊女卑という固定観念は、そこに多くの感情が含まれれば含まれるほど、あなたの人生にスピリチュアルな意味での強い影響を与えます。
それは引き寄せの法則ともいえるもので、その思いに見合った現実を作り上げるのです。
スピリチュアルな視点でみた現実
ですから、スピリチュアルな視点からいえば、そんな男尊女卑の固定観念を持っているがゆえに、男尊女卑だと嘆きたくなる現実が、あなたのもとに引き寄せられます。
もしかしたらあなたは、『そうは言っても現実の日本社会には、慣習のようなものが多く残っており、間違いなく男性優位で女性が虐げられている、男尊女卑の社会じゃないですか!』そういうかもしれません。
でもその現実に居続けるか、その現実を変えるのか、その現実から立ち去るのか、それともその現実を活かすのかは、間違いなくあなた次第です。
あなた自身で自由に選択できることなのです。
男尊女卑の日本社会を変える方法
あなたが主張する、男尊女卑とされる日本社会が、まぎれもなく私たちの固定観念や、思い込みで作り上げられている以上、あなたがその現実を変えたいなら、成すべきことは明白です。
それはまず、そんな固定観念を持った最初の一人である、あなた自身を癒すことです。
こちらの「固定観念にとらわれる人が心を縛るルールを捨てる方法」では、そんな固定観念の解消法についても、詳しく解説しています。
それは自分を癒し敬うことであり、人としてのあなた自身を、尊重できるように成ることです。
それこそが、あなたにとっても、あなたの家族にとっても、そしてあなたと出会う全ての人にとって、嬉しくも幸せな現実を引き寄せてくれるのです。
きっとそれは、あなた自身にとって、女性として満ち足りた、素晴らしい人生となることでしょう。
グループワークのエピローグ

先ほどのグループワークを終えて、帰りのエレベーターでたまたま一緒になった彼女は、私に微笑んでお礼を言ってくれました。

ニコニコとしたその笑顔は、まるで先ほどまでとは別人のように、何物にも捕らわれることなく、新たに自分の人生を歩んでいく、強い決意を表しているかのようでした。
もう彼女は、男尊女卑に捕らわれていた世界から足を踏み出し、一人の人間として自分らしく生きていくことを決めたのです。
そんな未来を見つめる、輝いた一人の女性として、私の目には映ったのでした。
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仕事や子育てで自分の時間が取れない女性のための心理的な改善法
だから女である私が何かするなんて、考えられないです。。。
女性が仕事をして社会で活躍するとか言いますが、そんなこと私には絶対に無理です。ずっと男性の言うことを聞いて、付き従うことが女性の在り方だと教わってきました。
祖母も母も、ずっとそうやって生きて来たんです。。。女に生まれたんだから仕方ないんです。。。