井上直哉
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こんにちは。
心理とスピリチュアルの専門家 井上直哉(@my_earth_naoya)です。
今回は「一家の大黒柱の代替わり」について、「父親の隠居する意味」を含めつつお話しします。
以前にも『一家の大黒柱とは何を意味するのか?【実体験】』で、一家の大黒柱が代替わりすることの重要性については、お話ししました。
ですがその時には、父親がまだ元気なうちに、どのように代替わりするかについては、詳しく話していません。
私は先のブログでも「代替わりは決意して進め!」と話しましたが、その件について今回は整理して詳しく話したいと思います。
今回の記事の目的は、「まだ父親が元気なお家が、どのように代替わりするか?」です。
<目 次>
時代とともに変わる一家の大黒柱の姿
あなたの家の一家の大黒柱は、現在はどなたが担っているでしょうか?
もちろんお父さんと言うお家が多いかもしれませんが、中にはお母さんが大黒柱として家を支えているご家庭もあることでしょう。
経済的な大黒柱と精神的な大黒柱
一家の大黒柱が誰なのか考えるときに、この「経済的な大黒柱」と「精神的な大黒柱」の2種類に分かれる可能性があります。
従来の日本の家庭のように、父親が仕事をして、母親が専業主婦となれば、多くの場合は「経済的な大黒柱」も「精神的な大黒柱」も同じ父親が担うことが多いでしょう。
ですが現代では、社会における女性の地位向上や、活躍場面が一昔前より増えて、共稼ぎの家もあり、家庭を持ちながらも第一線で働いている女性もいます。
必ずしも一家の大黒柱が父親であるとは限らないのです。
女性が大黒柱となることもある
収入面でいえば経済的な大黒柱は父親でも、家事や育児をしながらさらにパートで働く、母親が精神的な大黒柱というお宅も少なくないと思います。
いわゆる昔ながらの、肝っ玉母さん的な、母親が家を支えているケースです。
私は『離婚して働く女性が一家の大黒柱になるべきか?』の記事でも、女性が大黒柱になることについて書いています。
まずはご自分のお家が、今誰を一家の大黒柱としているのか、少し考えてみてください。
時代の変化とともに訪れた家庭環境の変化
戦後の日本を振り返れば、戦後復興、国民総中流の意識のもと、最優先で経済成長が成し遂げられてきました。
その時代の多くの家庭には、仕事をして大黒柱として収入面から家を支える父親がおり、専業主婦として育児や家事から家庭を支える母親が居ました。
それまでは昔ながらの日本らしい、父親と母親の役割分担がされた、典型的な家庭が多かったことでしょう。
ですがその後の経済発展とともに、男尊女卑の撤廃と男女平等の意識改革があり、女性の社会進出が推奨されてきました。
その結果、現代の私たちの家庭環境では、一家の大黒柱が「父親」なのか「母親」なのか、あいまいになってしまった気がします。
二世帯住宅の登場と大黒柱
そんな時期からです。二世帯住宅が誕生し、結婚した夫婦が両親の家に同居するケースが増えてきました。
本来なら両親との同居は、結婚後に自立するまでの仮住まい的なものであったり、若い夫婦が親の家に世話になるという立場だったでしょう。
父親が大黒柱の家に、二人が入るという意識が明確にあったと思います。
ですが、二世帯住宅ではすこし違ってきます。それは1つの家に二本の大黒柱を構えるのと同じで、実際に2つの表札を掲げるお家もあります。
そんな二世帯住宅では、自然と大黒柱ががあいまいになってしまったり、厳格で強い父が、大人になった子供夫婦に大黒柱の役割を譲れない問題が起きやすいのです。
一家の大黒柱の代替わりを迫られた実例
ちょうど一昨年ほど前です、私が親しくしている友人のお母さんが、癌を患って他界されました。
私も以前からお世話になっていた方で、彼の家は穏やかなお父さんと、負けん気の強いお母さんが家を支える家庭でした。
そこも二世帯住宅で、友人はいずれは親の面倒を見るために、一緒に暮らしていたのです。
精神的な大黒柱を失った家庭
もともと経済的な大黒柱はお父さん、精神的な大黒柱はお母さんと、別々にその役割を担っていたところもあり、お母さんが無くなったことで、その家は精神的に誰を頼りにすればいいのか解らなくなっていました。
経済的な大黒柱であるお父さんは健在ですし、友人もしっかりと会社で仕事をしていますから、経済的な問題には陥りません。
ですが精神的な大黒柱とも言えるお母さんを失ったので、まるで船の舵を失ったかのように、方向も定まらず迷走しているようでした。
私は自分も代替わりの経験をしていましたし、オーラをみれるので、その家のエネルギー状態からも、迷走し始めている現状がとても良く見えていました。
誰が代替わりすべくその家の舵を取るのか、そして友人がどうするのか、蚊帳のそとから遠目に眺めていたのです。
精神的な拠り所を失い離れていく家族
そして一年がたち、気付いてみれば友人の家は、家族の気持ちが次第に離れ始めていました。
仕事で役職について、会社のストレスで家を省みれない友人、奥さんは家事や育児をしながらパートで働いて、日々忙しく奔走しています。
お父さんは仕事を定年退職して、孫を見ながら自分の趣味や友人との生活です。経済的な大黒柱もすでに役目を終えているのです。
にもかかわらず、代替わりせずに一家の大黒柱が不在なまま漂っていたのです。彼は会社の仕事が大変で、家庭に目を向けれていませんでした。
そんな生活に、奥さんの気持ちも徐々に離れだして、家庭が内側から崩れ始めていることは明白でした。
一家の大黒柱の代替わりを宣告する
私は彼の亡くなったお母さんにお世話になっていたこともあり、その現状がとても残念でなりませんでした。
このままいけば家は乱れはじめ、子供が成人するかその前に、夫婦の気持ちも離れてバラバラになりかねません。
ですから、急遽、彼と奥さんに声をかけて話したのです。
彼は思いもしなかったことを言われ、最初はショックを受けていましたが、しだいに心の中でシッカリと覚悟を決めたようでした。
大黒柱の代替わりと隠居する意味
両親とともに暮らす、二世帯や三世帯の家庭が増えることで、本来は一家の大黒柱として成長すべき息子世代が、いつまでたっても大黒柱に成れずにいます。
医療技術の進歩や生活環境の改善で、60歳を超えても父親世代はまだまだ元気で、大黒柱として十分に活躍できる時代でもあります。
でもそんな時代だからこそ、意識的に一家の大黒柱の代替わりが必要なのです。
昔ながらの隠居と代替わり
良く時代劇や歴史ドラマを見ていると、城の当主が出家して、隠居生活に入る場面を見たりしませんか?
お城の離れで隠居生活をしたり、お寺に入って僧として出家した生活を送る。
一家の大黒柱として家を作り上げた戦国武将が、出家して僧になり、息子にその座を譲り隠居生活を送るのです。
この良くあるパターン、私も昔はそれに疑問を持たずになんとなく見てきましたが、よくよく考えてみれば、これこそ理にかなった昔ながらの理想的な代替わりなのです。
隠居して出家する意味
確かに一家の大黒柱の代替わりをするなら、父親たる主が隠居生活を送ることを決めて、すべて息子世代に任せれば問題ないでしょう。
でも一国一城を作り上げてきた主であれば、いくら隠居生活に入ったと言っても、その影響力はきっと絶大だったはずです。
もちろん一族の内での影響力、それまでの家来への影響力、すべてが代替わりした若く新しい大黒柱より尊重されます。
そこでそれらの縁をすべて断ち切るのが、出家することだったのでしょう。
すべての権力や財産を捨てて人の世を去り、仏になる。それにより自分はもうこの城(家)を捨てたと、宣言するのです。もう何も関わらないよと。
その結果、スムーズな代替わりが行われて、世を捨て隠居生活を送ったのでしょう。
大黒柱が隠居する意味
ですから、昔ながらの隠居する意味とは、一家の大黒柱としての役割を捨てること、代替わりを宣言することです。
物質的な財産も生前に次の世代に引き継ぎ、一家の大黒柱としての精神的な権力も引き継ぎ、経済的にも精神的にも大黒柱をやめることを意味します。
それにより次の世代が、新たな大黒柱として自覚することを促し、家を託していくのが父親の隠居する意味なのです。
昔の人は本当に必要なことを心得ていたんだなと、改めて感心してしまいます。
代替わりができない大黒柱の結末
ではもし、その代替わりが順調に出来ず、ずっと父親が亡くなるまで一家の大黒柱を務めていると何が起こると思いますか?
もしあなたが、大黒柱として家を引き継ぐ立場にいるなら、少し思い浮かべてください。
きっと死の間際、病気で布団の上にいるのに、安心して死を迎えることが出来ないでしょう。
自分が居なくなれば、この家はどうなるのか?誰が支えていくのか?子供に任せて本当に大丈夫なのか?心配で執着が残ると思うのです。
それでは当の本人も、安心してこの世を去ることは出来ません。それはとても悲しいことです。
理想的な一家の大黒柱の代替わり
ここではあえて、私が考えるスムーズに代替わりが完了するための、いくつかのポイントをお話しします。
これはあくまで基本的なパターンで、父親たる一家の大黒柱に、スムーズに隠居していただき、息子が大黒柱に代替わりするケースです。
なので、あなたの現状には当てはまらない部分もあると思いますが、これを見て自分なりの代替わりの参考にしていただければ嬉しく思います。
1、両親と同居している人の代替わり
両親のもとで同居して暮らしていると、2つのパターンに分かれます。
①父親と息子との諍いが多くなるケースです。これは息子世代が一家の大黒柱として、順調に成長し始めた結果であり、家の覇権争いの始まりです。息子が実の長男なら、なおさら衝突しやすいでしょう。
②息子が次男や婿入りした夫の場合は、逆に争いがなく、ずっと父親が一家の大黒柱を担うケースがあると思います。このケースでは父が動けない身体になった時点で、自然と代替わりが始まります。
大きくこの2種類に分かれます。
2、父と子の争いから代替わりへ
もしあなたが、両親と同居しているために父親が強く、代替わりできずに諍いが絶えないなら、別居することをお勧めします。
理想的には「スープの冷めない距離」での別居です。
先に話した通り、二世帯住宅での同居では、父親が元気なうちは大黒柱が健在で、代替わりできないという問題が生じます。元気なので隠居する気は到底持てないし、必要ないと考えているのです。
ですから、父親が大黒柱としての立場を譲らないうちは、あなたは大黒柱にはなれず、無理をすれば遺恨を残し家族が乱れることになります。
なのでここは、経済的な負担を払ってでも、すっきりと別居した方が得策です。もめにもめた結果、耐えられなくなって別居する親子は意外と多いので、くれぐれも注意しましょう。
3、両親が理解的なケース
基本的に、父親が息子の代替わりに理解を示して、自ら隠居してくれる方なら、きっとこのブログは読んでいないと思います。
ですから両親が理解的なケースでは、代替わりして次の大黒柱となる人に、明確に今後は大黒柱だと自覚させる必要がある程度です。
私が友人に対して取った行動のように、その必要性を話して、後は本人の意思にかませるだけです。
あえて言うなら、新しい一家の大黒柱として、周囲が尊重する必要があるので、何事に関しても最終的な決定権は、新しい大黒柱にあることを意識しましょう。
4、両親の隠居のタイミング
私は義父が他界して、自分が大黒柱として自覚した時に、残された義母にこう告げました。
もともと義母は、義父という大黒柱を尊重して支えてきた人なので、快く私の代替わりを受け入れてくれました。
その経験から思うに、もしあなたが最終的に実家に入り大黒柱として家を継ぐなら、両親の介助が必要になったときに、同居することをお勧めします。
いかに強い父であれ、自分が息子夫婦に介助される立場に成れば、大黒柱としての役目を終えて代替わりすることを理解するからです。
その時には強い抵抗にあうことも、さほどないでしょう。もし抵抗にあうなら、私と同じように言えば、きっと納得して委ねてくれるでしょう。
父親が隠居する意味と一家の大黒柱の代替わり
父親が隠居すること、そして大黒柱が代替わりするためには、それぞれの理解や意識が必要です。
ですからもしあなたの家が、そんな代替わりの時期を迎えているなら、その必要性や意味を家族で話し合う必要があるでしょう。
それでも無理な時には、紹介したような行動をとることで、意図的に環境を変えて代替わりするしかないのです。
家とは家族が安心して休める場所
家は家族が安心して休める場所であるべきです。家の中がピリピリしていたり、乱れていると、家族は休む場所がなく、子供たちの心も安定しません。
そんな家の安定感を生む精神的な屋台骨となるのが、一家の大黒柱です。大黒柱が不在の家は、何か些細な問題が起きると、争いや諍いが起きて瞬く間に崩れ去ってしまいます。
そのようなことが無いように、常に大黒柱が誰なのか、だれがこの家のルールを決めるのか明確にしておきましょう。
もちろんルールは家族で相談して決めれば良いのです。でも最終的にそれを認めるのが、一家の大黒柱の役割でもあるのです。
代替わりは覚悟して進め
前回も言いましたが、最後にもう一度だけ言います。もしあなたが代替わりの必要性を感じているのなら、覚悟して進むべきです。
今回のブログでもお解りいただけたと思いますが、それが家族のためであり、しいては現在の大黒柱である父親のためでもあります。
隠居というと聞こえは悪いかもしれませんが、安心して跡継ぎに家を譲る意味でも、代替わりは必要なことなのです。
先代の大黒柱に対して「俺が大黒柱になるから任せておけ」と言えれば、嬉しくない父親はきっといないと思うのですよ。
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父親が嫌いな人のための父親との関係をスピリチュアルに改善する方法
お前が代替わりして、一家の大黒柱としての意識を持たないでどうするんだ!
この家はもうお前の家なんだから、お前がこれは俺の家だと宣言できる必要があるんだぞ!
お父さんに何か言われても「俺が死ぬまで面倒見るから俺の言うこと聞け!」ていう必要があるんだよ。