井上直哉
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こんにちは。
心理とスピリチュアルの専門家 井上直哉です。
今回の記事では、なぜ私たちは生まれた時に、前世の記憶を持っていないのか、その理由についてお話しします。
この問題には、色々な説や意見があると思いますが、ここでお話しすることは、あくまで私自身が前世療法やオーラ診断で知り得た、経験をもとにお伝えする内容です。
それを申し上げた上で、最初にお話ししておくと、私たちが前世の記憶を持たずに、転生するのはスピリチュアルな理由からではありません。
例えば、神様や高次の存在が、人間の霊的成長のために、意図的に記憶を消しているのだと、いうわけではありません。
最初に私の結論を言ってしまうと、それは私たちが忘れているだけであり、思い出せないだけなのです。
私たちの2種類の記憶
まず、この話をする上で重要な、そもそも記憶とはどのようなものか、その点についてお話ししましょう。
知的記憶とは
私たちが「記憶」と呼ぶものは、心理的に申し上げると2種類のものに分けられます。
1つは、「覚えている」とか「記憶している」という表現を用いられる、知識としての知的記憶です。
簡単に申し上げると、これは脳にデータとして、記録されている記憶と捉えて良いでしょう。
例えば、日本の歴史、数学の方程式、地名や物品の名称など、パソコンにデータとして保存できるような、情報としての記憶です。
体得していること
そしてもう1つが、「知っている」とか「悟っている」と言われる、習得た体得している事柄です。
これは、脳にデータとして情報が保管されているのではく、身体や心が知っていることであり、体得していることです。
例えば、自転車の乗り方、日本語の使い方、両親の顔や家の場所、意図的に思い出そうとしなくても、そもそも知っていることです。
情報として記憶している訳ではないけど、あなた自身が分かってことであり、体得していることです。
生まれ変わりで持ち越す記憶
私たちは、人生を終えたときに、自分の肉体を脱ぎ捨て、霊的な存在としてのエネルギーとなりますが、それと同時に「脳」を失います。
肉体は火葬されて、灰となるのです。そのために、今世で脳に保管していた、情報としての記憶は全て失われます。
知識として、記憶していただけの情報は、全て失われてしまうのです。
ですが、あなたの心で知り得たことや、身体で習得したことは、そのままエネルギー体を構成する個性として持ち越します。
これがいわゆる才能やカルマです。
転生で持ち越す記憶とは
では、次の人生に生まれ変わってくるときには、どうでしょうか?
生まれた時には言語を忘れている
先ほど申し上げたように、記憶として覚えた情報は、すでに前の人生を終えたときに失われているので、覚えているのは心に刻まれたことだけです。
「知っている」とか「悟っている」と言われる、習得したり体得している事柄だけです。
そして、赤子として生まれたときには、脳に記憶されている情報は何もないので、言語でのコミュニケーションが取れません。
例えば、あなたが赤子の時に、「あ、この人たち知っている!」と親に対して思っても、それを伝えることはできません。
赤子には言語がない
もし前世のことを覚えていたとしても、それを伝えるだけの言語を知識として持っていませんし、そもそも口も使いこなせていないのです。
あなたが自転車に乗れたり楽器を演奏する能力を、才能として持っていたとしても、そもそも赤子の身体ではそれを使うことなどもできません。
数学や化学分野の天才だったとしても、知識がない状態なので、それらの能力もそう簡単には活かせません。
前の人生で知識として得ていたことは、脳とともに全て失われているので、まずは知識を得て、身体を使いこなせるようになることから、始める必要があるのです。
前世の記憶を伝え出す時
きっと身体が育ち、知識を習得して、言語を使いこなせるようになるのは、4、5歳ぐらいになった頃でしょうか。
そうなって初めて、拙い言語能力でコミュニケーションをとることができます。それも多くの場合、前世で慣れ親しんだ言語とは別な言語で。
よく、前世を覚えている子供達がおり、それを片言に教えてくれると言いますが、それがこの年齢です。
前世で知っていたことを、できる限りの言語能力で教えてくれます。
前世の記憶の特定すること
ですがそれも、あくまで知識ではなく知っていたことであり、分かっていることです。
例えば、前にこんな風景の場所で生きていたとか、そこでこんな仕事をしていたように思うとか、こんな生活をしていたなどは、朧げに思い出すでしょう。
ですが、知識としての記憶は失われていますから、地名や名前はほとんど出てきません。
その人がどこの誰なのか特定されるのは、子供の話す内容を、研究者が歴史や過去の状況と照らし合わせて、当てはめた結果です。
前世の記憶を思い出せない理由
でもなぜ、それほど知っていたことを、忘れているのでしょうか?
なぜ前世で知っていたことを、意図的に思い出せないのでしょうか。
前世を思い出す条件
実は私たちも、前世で自分がどんなことをしていたのかは、思い出すことができます。
でもそのためには、1つ大きな条件があります。
それはあなたが、今世で学んだ知識や常識に左右されず、自分の内側にある「知っている」という感覚を、尊重できるようになることです。
そしてその状態を、意図的に作り出すのが、催眠を使った前世療法なのです。
幼子が前世を語れる理由
なぜ幼い子供が、前世の記憶を覚えていられるのかというと、それは今世の知識や常識や固定観念がまだ無いからです。
私たちの「知っている」というフィーリングは、とても繊細なものなので、今世の知識があると多くの場合、常識によってかき消されてしまいます。
例えば、前世療法で「浮かんだイメージがあったけど、以前に見た映画の1場面だな」というも、常識や固定観念が邪魔をしています。
そもそも、その場面がそのタイミングで浮かんできたことこそ、何らかの意味や前世との繋がりがあるのです。
知識や教養と前世の記憶
ですから私たちの前世の記憶は、私たちが成長していく過程で、さまざまな知識や教養を身につけることで、自然と思い出せなくなっていくのです。
時には才能という形で発揮されたり、あなたの個性の一部となり、趣味嗜好として残っていることもあるでしょう。
また、前世のカルマによる繋がりとなって、今世の人間関係に影響していることもあるでしょう。
ですが、記憶としては思い出すことはできず、前世の影響と認識されることもほとんど無いのです。
今世から来世へと続く道のり
いかがでしたか?
今回は「なぜ私たちの前世の記憶は消されるのか?」という質問に、心理とスピリチュアルの視点から答えていきました。
体外離脱経験で分かること
最初にも申し上げたように、私たちが前世の記憶がない状態で生まれ変わってくるのは、スピリチュアルな理由や崇高な存在の計らいなどではありません。
単に肉体を失った時に、その記憶のほとんどが失われて、知っていることや悟っていることしか、残らないからです。
でも、なぜそんなことが分かるのかというと、私は体外離脱体験を意図的に繰り返してきましたが、体外離脱をした時にも記憶や思考を使えないからです。
身体を出て仕舞えば、もう脳の機能は使えないので、そこに保管された情報は思い出せませんし、思考自体もできなくなってしまいます。
それを経験しているので、死後に肉体を離れるとどうなるのか、知っているのです。
スピリチュアルな人が前世を思い出すわけ
でもこの内容をご覧いただいて、なぜスピリチュアル系の人は、前世療法で前世を思い出せるのか、その理由も何となくお分かりいただけたことでしょう。
ストレートに言ってしまえば、常識に囚われない子供のような、無邪気な心を持っているからです。
現実的ではないことさえも、受け止めて知ろうとする、心の柔軟性を持っているとも言えるかもしれません。
言い返せば、それができないと、たとえ前世療法を受けたとしても、前世の記憶を思い出すことができません。
経験して体得すること
ですからあなたも、知識として覚えて満足するのではなく、体験して知ろうとしてください。
心の扉を開いて常識に囚われず、まだ知らない世界を知り、より多くの悟りを得ていきましょう。
その取り組みが、あなたの心の成長へとつながり、来世へ繰り越す才能となります。
私たちはの人生は、決して今世だけで終わるのではありません。来世、来来世へと続く、霊的な道のりの一部でしかないのです。
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